45歳以上

  1. 必ずスクリーニングを受ける
  2. 正常であっても3年に1回は繰り返す。

45歳未満

以下の条件を満たす人はスクリーニングを受ける。

  1. 肥満:BMI 25kg/m²以上
  2. 両親の一方が糖尿病
  3. 高血圧症:140/90mmHg以上
  4. 4050g以上の巨大時出産、あるいは妊娠糖尿病
  5. HDL-C35mg/dl以下、またはトリグリセリド250mg/dl以上
  6. 耐糖能障害、早朝空腹時血圧110以上、126mg/dl未満

健診で糖尿病を発見できない割合

どんな検査でも100%病気を見つけることが出来るとは限りません。
糖尿病健診でどの程度、糖尿病を発見できないのか、以前の大きな疫学研究から考えてみました。

最近、糖尿病の疫学研究で注目すべき2つの研究があります。
欧州人を対象とした解析(DECODE)、アジア人を対象とした解析(DECODA)から空腹時血糖からのみで糖尿病を診断しようとすると、それぞれ31.1%、41.9%が糖尿病と診断できなくなると報告しています。
全国的に行われている基本健診、あるいはその他の検診でも殆ど空腹時血糖で糖尿病をチェックしています。継承の糖尿病はこの検査のみでは見落とされる可能性があります。それを防ぐには「早期に糖尿病を発見するには」に記載した項目に自分自身が当てはまっていたら、専門の医療機関を積極的に受信し相談することが大切です。

境界型と言われたら

境界型では、既に動脈硬化が促進されているとみるべきです。
近年の研究で、虚血性心疾患および脳血管疾患死亡率は、糖代謝が正常な人と比べて高く、糖尿病の人と殆ど差が見られないとなっています。

定期的に主治医に血糖コントロール状態を把握してもらい、適当な運動、食事に気を付けていかなければなりません。
通院して数か月に1度は血糖などの検査が必要です。そして、半年か1年に1度、糖尿病になっていないかどうか診断を受ける必要があります。このように注意をして経過を見なければならない境界型の人の数は、糖尿病人口以上に居るといわれています。