■2010年 透析導入患者数37,532人のうち糖尿病性腎症が原疾患の患者さんは、43.5%であり第一位。

■糖尿病性腎症は、腎臓にくる合併症です。腎臓は血液が運んできた体内の老廃物を濾過し、尿として排泄する重要な働きをします。腎臓は毛細血管の集まりなので、血糖の高い血液では、血管壁に異常が起こりやすく腎機能が衰えていきます。
 糖尿病性腎症はかなり進まないと,自覚症状はでてきません。腎臓の機能異常を早期に発見するのが、尿アルブミンの検査です。尿アルブミン値に異常がでてきたら、血糖と血圧を適正値に近づけるように、さらに努力しましょう。血糖と血圧をきちんとコントロールすることで、正常域に戻る可能性が大きいのです。
 一定の線を超えると正常域に戻ることは困難になり進行をくい止めるしかありません。その時でもコントロールが不十分だと病状は進みます。   

■腎症が進行すれば、食事は指示されている糖尿病食よりもっと厳しくなり、たんぱく質(魚・肉など)、塩分が制限されます。運動もかなり制限されます。それ以上進むとカリウムが制 限されるために、野菜・果物の制限も厳しくなります。水分制限もでてきます。
 さらに進むと人工透析になります。くれぐれもコントロールに励まれるようお勧めします。

 
 
  糖尿病性腎症病期分類
病期 尿蛋白(アルブミン) 治  療  法
1期
(腎症前期)
正常 ●血糖コントロール
●適正体重
2期
(早期腎症)
微量アルブミン
30以上300未満r/gクレアチニン
●厳格な血糖コントロール
●適正なたんぱく食
3期A
(顕性腎症前期)
持続性蛋白尿
●厳格な血糖コントロール
●降圧●塩分8g以内
●たんぱく制限食
3期B
(顕性腎症後期)
持続性蛋白尿 ●降圧●塩分8g以内
●たんぱく制限食●カリウム制限
4期
(腎不全期)
持続性蛋白尿 ●降圧●塩分5〜7g
●たんぱく制限食●カリウム制限
●透析療法導入
5期
(透析療法)
透析療養中 ●透析療法●塩分7〜8g
●カリウム制限●腎移植